トリエチルヘキサノインは、グリセリンに2-エチルヘキサン酸(炭素数8の枝分かれした脂肪酸)が3つエステル結合した合成のトリグリセリドで、INCI名はTriethylhexanoin。医薬部外品では「トリ2-エチルヘキサン酸グリセリル」と表示される(出典: 花王ケミカル『エキセパール TGO』 / 医薬部外品の成分表示名称リスト 平成20年版)。米国のCosmetic Ingredient Review(CIR)ではかつて「Trioctanoin」と呼ばれていた(出典: CIR 2018)。化粧品では、軽い感触の油性基剤・エモリエントとして、クリーム・乳液・オールインワンジェル・口紅・日焼け止め・ヘアケアなどに配合される。

本記事は、成分表で「乳化」「エモリエント」と役割語だけが付く裏方成分6つを、「水と油をつなぐ側」と「つながれる油の側」に分けて読むクラスタの1本で、トリエチルヘキサノインは「つながれる油の側」を担当する。整理するのは3点。1点目は名前が3つあることで、化粧品名・部外品名・CIRの旧名がそれぞれ別の語で書かれ、特に旧名の「オクタン酸」が直鎖のカプリル酸と紛らわしい。2点目は、同じトリグリセリドのトリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリルとどこが違うか。3点目は、原料プレミックスの一部として入るイソヘキサデカン(炭化水素油)と比べたときの、油の系統と成分表での出方の違いである。

1. トリエチルヘキサノインの基本

1.1 何の成分か

トリエチルヘキサノインの骨格は、天然の油脂と同じ「グリセリン1分子+脂肪酸3分子」のトリグリセリド(トリエステル)である。違いは脂肪酸にある。天然油脂の脂肪酸は主に直鎖だが、本成分の脂肪酸は2-エチルヘキサン酸で、炭素6の主鎖(ヘキサン酸)の2番目の炭素にエチル基が枝分かれしている。炭素の数は合計8で、分子式はC8H16O2。直鎖のオクタン酸(カプリル酸)と同じ分子式を持つ異性体にあたり、この点が「オクタン酸」という旧名の紛らわしさにつながる(§3.4)。

分子全体の分子式はC27H50O6、分子量は約470.7、CAS番号は7360-38-5(出典: PubChem『Triethylhexanoin』)。IUPAC名は2,3-bis(2-ethylhexanoyloxy)propyl 2-ethylhexanoateで、グリセリンの3つの水酸基すべてに2-エチルヘキサン酸が付いた形を表している。医薬部外品の成分表示名称リストの本質欄も「主として,2-エチルヘキサン酸とグリセリンのトリエステル(C27H50O6:470.68)からなる」と書く(出典: 医薬部外品の成分表示名称リスト 平成20年版 連番1504)。CIRの2018年報告書は、本成分を「Branched chain triglycerides(分岐鎖トリグリセリド)」の区分に置き、「triester of glycerin and 2-ethylhexanoic acid」と定義している(出典: CIR 2018 Table 2)。

原料としての姿は、原料メーカーの製品情報から読める。花王ケミカルの「エキセパール TGO」は、2-エチルヘキサン酸トリグリセライドからなる低粘度エステル油で、無色無臭・無色透明の液体、凝固点-30℃以下、粘度32 mPa·s(25℃)と記載されている(出典: 花王ケミカル)。高級アルコール工業の同成分の製品は粘度30 mPa·s(25℃、参考値)で、特長に「なめらかな使用感」「紫外線吸収剤の優れた溶解性」「加水分解に対し安定」を挙げ、植物と石油由来のハイブリッドエステルと説明している(出典: 高級アルコール工業)。日清オイリオグループは同成分の製品を「分岐脂肪酸トリグリセライド」と位置づけ、相溶性・低温安定性に優れた「エステル基剤油のスタンダード」としている(出典: 日清オイリオグループ)。凝固点が-30℃以下という低さは、寒い場所でも固まりにくい液状油であることを示す。

化粧品での機能として、CIR報告書は辞書(International Cosmetic Ingredient Dictionary)の記載から、香料成分・ヘアコンディショニング剤・皮膚コンディショニング剤(閉塞剤)を挙げている(出典: CIR 2018 Table 2)。

規制上の位置づけは、有効成分ではない添加成分である。医薬部外品にも「その他の成分」として配合され、花王の原料は医薬部外品原料規格の品目とされている(出典: 花王ケミカル)。本成分それ自体に承認効能はない。

1.2 どんな製品に配合されるか

原料メーカーは、用途として口紅・グロス、サンスクリーン、クレンジング、化粧水・乳液・クリーム、ヘアケアを挙げている(出典: 日清オイリオグループ / 高級アルコール工業)。CIRの2018年報告書では、米国の配合届出(VCRP)で本成分は601件の製品に使われ、1998年時点の27件から大きく増えている(出典: CIR 2018 Table 5)。

DappNotesの商品マスター(132製品)で本成分の配合を確認できた商品は8本ある。化粧品5本は「トリエチルヘキサノイン」、医薬部外品3本は「トリ2-エチルヘキサン酸グリセリル」の系統の名前で表示されている。

商品区分剤形表示名配合順位/全成分数
HOLO BELL トータルスキンケア保湿ジェル化粧品オールインワンジェルトリエチルヘキサノイン3/40
ナプラ ケアテクトHB カラートリートメントS化粧品ヘアトリートメントトリエチルヘキサノイン8/52
アスタリフト メン モノム モイスチャライザー化粧品オールインワン乳液トリエチルヘキサノイン18/31
クワトロボタニコ スキンコンディショナー S化粧品化粧水トリエチルヘキサノイン26/44
DISM オールインワンジェル モイスト化粧品オールインワンジェルトリエチルヘキサノイン40/51
murphy 薬用オールインワンジェル医薬部外品オールインワンジェルトリ2−エチルヘキサン酸グリセリル6/37
ルシード 薬用パーフェクトスキンクリームEX医薬部外品クリームトリ2-エチルヘキサン酸グリセリル8/28
MENS NULL 薬用オールインワンジェル モイストタイプ医薬部外品オールインワンジェルトリ2‐エチルヘキサン酸グリセリル21/35

(出典: 各社公式サイトの全成分表示・DappNotes 商品マスター集計。医薬部外品は有効成分を含めた並び)

読み方の要点は3つある。

1つ目は、上位に置かれる商品が目立つこと。HOLO BELLは水・BGの次の3位で、成分表の最初に出てくる油である。murphyは有効成分2つの後に精製水・濃グリセリン・BGと続き、その次の6位に来る。ルシードも有効成分2つの後、精製水・ジプロピレングリコール・濃グリセリン・スクワラン・エタノールに続く8位で、スクワランと並ぶ油相の中心的な油の1つと読める。医薬部外品は全成分を配合量の多い順に書く慣行があるため、murphyとルシードの位置は、本成分が油相の主要な油の1つであることを示す。ナプラのトリートメントでも、オレイルアルコール・ツバキ油・サザンカ油に続く8位にある。

2つ目は、同じ成分でも下位に置かれる商品があること。DISMは40位、クワトロボタニコは26位で、スクワランやコメヌカ油など他の油の後ろに並ぶ。化粧品は配合量1%以下の成分を順不同で書けるため、下位の順位から配合量を細かく読むことはできない。

3つ目は、医薬部外品3本の表示が3通りに割れていること。「2」が全角か半角か、「-」が全角ダッシュ(U+FF0D)か、マイナス記号(U+2212)か、ハイフン(U+2010)かが商品ごとに違う。名前としては同じ「トリ2-エチルヘキサン酸グリセリル」で、記号の選び方の違いにすぎない(§3.4)。

どの商品にも、本成分は原料プレミックスの一部としてではなく、独立した1行として出てくる。これはイソヘキサデカンのように増粘ポリマー原料と一緒に並ぶ成分とは対照的で、処方者が油相の設計に合わせて単独で選ぶ油と読むのが自然である(§3.3)。

1.3 メンズ視点での見方

男性の肌は皮脂が多くテカリやすい一方、洗顔や髭剃りの後につっぱりを感じやすい。重くべたつく油を嫌う人が多く、オールインワンジェル1本で済ませる使い方も一般的である。

商品マスターで本成分を含む8本のうち、6本がメンズ向けのオールインワンジェル・乳液・クリームに入っている。べたつきを抑えつつ乾燥感に対応したい、という設計の中で使われる油と読める。低粘度の液状油で、原料メーカーも「なめらかな使用感」を特長に挙げている(出典: 高級アルコール工業 / 花王ケミカル)。

ただし、感触は本成分だけで決まるものではない。油の量、他の油、増粘剤、乳化剤の組み合わせで、同じ成分を含む製品でも仕上がりは大きく変わる。成分表で本成分が3位や6位にあれば、その製品が油分を一定量含む乳液寄りの処方である手がかりにはなるが、「さっぱりしている」「重い」といった使用感の判断は、実際に試すか製品の説明で確かめるのが確実である。

2. 期待される働き・効果

2.1 メカニズム

トリエチルヘキサノインの働きは、油として肌や髪の表面に薄い油膜をつくることにもとづく。油膜は水分の蒸発を抑え、肌をやわらかくなめらかに整える。これがエモリエント(柔軟化)と呼ばれる働きで、CIRが挙げる皮膚コンディショニング剤(閉塞剤)の機能にあたる(出典: CIR 2018 Table 2)。

処方の中での役割は、大きく3つに分けて読める。

1つ目は油性基剤としての役割である。乳液・クリーム・オールインワンジェルでは、水の中に分散させる油相の一部になり、口紅や日焼け止めでは油相そのものの主要成分になる。花王の原料情報は「クリーム乳液類や口紅などの油性基剤に好適」としている(出典: 花王ケミカル)。

2つ目は溶剤としての役割である。高級アルコール工業は、紫外線吸収剤の溶解性に優れる点を特長に挙げる(出典: 高級アルコール工業)。油に溶ける紫外線吸収剤や他の油溶性成分を溶かし込むキャリアとして使われる。

3つ目は、他の油との橋渡しである。日清オイリオグループは相溶性(ほかの油となじむ性質)を特長に挙げている(出典: 日清オイリオグループ)。植物油・シリコーン・炭化水素などを組み合わせる処方で、全体をまとめる基剤油として扱われる。

分岐した脂肪酸でできている点は、原料の性質に表れる。凝固点が-30℃以下で固まりにくく(出典: 花王ケミカル)、原料メーカーは低温安定性と加水分解への安定性を挙げている(出典: 日清オイリオグループ / 高級アルコール工業)。

2.2 一般的な効能範囲

トリエチルヘキサノインを配合した化粧品で表現できる効能は、化粧品の効能範囲のうち「皮膚にうるおいを与える」「皮膚の水分・油分を補い保つ」「皮膚を保護する」「肌をなめらかにする」「毛髪につやを与える」といった範囲にとどまる。本成分は医薬部外品の有効成分ではないため、「肌荒れを防ぐ」「ニキビを防ぐ」といった効能を本成分の働きとして示すことはできない。

医薬部外品のmurphy・ルシード・MENS NULLに本成分が入っていても、各製品の効能はナイアシンアミドやグリチルリチン酸ジカリウムなどの有効成分に紐づく。本成分は「その他の成分」として油相を担う成分で、製品の承認効能を担うものではない。

2.3 限界・誤解されやすい点

誤解されやすい点は3つある。

1. 名前に「エチル」「ヘキサン」があるから溶剤や石油系の強い物質、という誤解。 名前の「エチルヘキサン」は、脂肪酸の枝分かれの形を表す語である。本成分は油脂と同じトリグリセリドの骨格を持つエステル油で、ヘキサンのような揮発性の溶剤ではない。凝固点-30℃以下・粘度30 mPa·s前後の、低粘度で液状の油として流通している(出典: 花王ケミカル / 高級アルコール工業)。

2. 「トリグリセリドだから天然油脂と同じ」という誤解。 骨格は天然油脂と同じだが、脂肪酸の2-エチルヘキサン酸は天然油脂にほとんど含まれない分岐酸で、本成分は工業的に合成されたトリグリセリドである。高級アルコール工業は、植物と石油由来のハイブリッドエステルと説明している(出典: 高級アルコール工業)。天然か合成かで安全性や使用感の優劣は決まらない。

3. 成分表の上位にあれば、その製品はべたつく、という誤解。 本成分が上位にあれば、油分を一定量含む処方の手がかりにはなる。しかし感触は油の総量、他の油との組み合わせ、増粘剤や乳化剤の設計で決まる。順位だけから使用感を断定することはできない。

3. 安全性・注意点

3.1 既知の刺激性・アレルギー報告

米国のCIRは2018年の報告書で、本成分を含む51種のトリグリセリドについて「the 51 triglycerides reviewed in this report are safe in cosmetics in the present practices of use and concentration」と結論している(出典: CIR 2018)。本成分は、2001年の旧報告書では「Trioctanoin」の名前で評価され、2018年の再評価に引き継がれた。

報告書に整理されている本成分の安全性データは次のとおり(出典: CIR 2018)。

  • 皮膚刺激性(動物): 原液をウサギの皮膚に適用して、刺激は見られなかった
  • 皮膚感作性(動物): モルモットのマキシマイゼーション試験(皮内感作1%・閉塞塗布感作100%・閉塞惹起25%)で、感作は見られなかった
  • 皮膚刺激性(ヒト): 25名の試験で皮膚刺激は見られなかった(試験の詳細は報告書に記載なし)
  • 皮膚感作性(ヒト): 接触アレルギー試験で感作は見られなかった(詳細は記載なし)
  • 眼刺激性: ウサギの眼に刺激は見られなかった
  • 遺伝毒性: 旧報告書のデータでは、Ames試験は陰性、スポット試験では陽性、細胞遺伝学的試験と姉妹染色分体交換試験は陰性とされる。2018年に追加されたデータでは、Ames試験(50〜5000 µg/plate)と哺乳類細胞の染色体異常試験(7.5〜4000 µg/ml)がいずれも陰性だった

報告書の経緯として押さえておきたい点もある。CIRの専門家パネルは2017年4月の初回審議で、本成分を含む4成分について、実際の使用濃度での刺激性・感作性データを追加で求めた。本成分についてはデータが提出されなかったが、パネルは旧報告書のモルモット試験の陰性結果を認めたうえで、証拠の重み(weight of the evidence)にもとづき安全と判断している(出典: CIR 2018)。

国内では、化粧品成分オンラインが、ヒト25名のパッチ試験で皮膚刺激・感作なし、ウサギの眼刺激試験で刺激なし、化粧品での使用実績40年以上と整理している(二次出典: 化粧品成分オンライン)。

代謝物についても1点ふれておく。CIRは、本成分の主な代謝物がグリセリン・モノグリセリドと並んで2-エチルヘキサン酸であると記している(出典: CIR 2018)。EUでは2023年以降、2-エチルヘキサン酸とその塩が生殖毒性区分1B(H360D)に分類され(Commission Delegated Regulation (EU) 2023/1435、2025年2月1日適用)、化粧品の禁止物質リスト(附属書II)に「2-ethylhexanoic acid and its salts」として追加された(Commission Regulation (EU) 2023/1490、2023年12月1日適用)。ただし、この附属書IIの記載は酸とその塩を対象としており、エステルは名前に含まれていない。エステルである本成分の化粧品での扱いがこれらの規則でどう整理されているかについて、本稿では一次資料で確認できていない。2-エチルヘキサン酸そのものの分類を、そのままエステル油の製品の危険性として読み替えることはできない。

以上から、本成分そのものが肌トラブルの原因になる可能性は低いと考えられる。ただし配合製品には香料・防腐剤・植物エキス・界面活性剤なども含まれるため、製品として肌に合うかは別に確かめる。赤み・かゆみなどが出たら使用を中止する。

3.2 推奨配合量と過剰使用時のリスク

トリエチルヘキサノインには、化粧品での配合量に法的な一律上限は設けられていない。配合量は剤形と目的の感触に合わせて各メーカーが設計する。

CIRの2018年報告書にある業界調査では、本成分の最高使用濃度は洗い流さない製品の中で最も高く、顔・首用の製品で100%、口紅で63%と報告されている(出典: CIR 2018)。ほかに香水で36%、フェイスパウダーで14.7%の報告があり、1998年時点の0.1〜50%から、2017年時点では0.002〜100%に幅が広がっている(出典: CIR 2018 Table 5)。オイル状の製品では本成分がほぼ全量を占める設計もありうる一方、乳液やジェルでは油相の一部として使われる。

商品マスターの8本について、成分表示の順位から配合量%を推定することはできない。医薬部外品の上位(murphy 6位・ルシード 8位)は多めに入っていることを示すが、具体的な数値は公開されていない。

過剰に配合された場合に一般に考えられるのは、刺激よりも感触面の変化である。油分が多い処方は、人によってはべたつきやテカリとして感じられる。これは本成分に特有の問題ではなく、油性基剤全般に共通する配合バランスの問題である。

3.3 水と油をつなぐ側・つながれる油の側

商品マスターでは、本成分は「エモリエント(エステル油)」「エモリエント(トリグリセリド)」、イソヘキサデカンは「エモリエント(炭化水素)」、ソルビタン系の成分は「乳化」「乳化・可溶化」と、役割語が付くだけで並ぶ。本クラスタでは、これらを「水と油をつなぐ側(乳化剤)」と「つながれる油の側(油剤)」に分けて読む。

横串は2層ある。1層目は、ソルビタン(ソルビトールの脱水物)に脂肪酸が付き、酸化エチレン(EO)を付けるかどうか、何本の脂肪酸が付くかで、親油側から親水側まで並ぶ乳化剤のはしごである。2層目は、成分表での出方で、原料プレミックスの一部として入るか、処方者が単独で足すかの違いである。本成分は、その「つながれる油の側」で単独で選ばれる油として位置づく。

成分系統骨格・脂肪酸EO付加親油・親水の側成分表での出方(商品マスター)
オレイン酸ソルビタン乳化剤(ソルビタン系)ソルビタン+オレイン酸(モノエステル)なし親油側化粧品3品で増粘ポリマー原料と同じ製品に現れる
セスキオレイン酸ソルビタン乳化剤(ソルビタン系)ソルビタン+オレイン酸(モノとジの混合)なし親油側1品で単独
イソステアリン酸ソルビタン乳化剤(ソルビタン系)ソルビタン+イソステアリン酸(分岐・モノエステル)なし親油側1品で単独
オレイン酸PEG-6ソルビタン乳化剤(ソルビタン系)ソルビタン+オレイン酸あり(6)中間既存記事で解説
ポリソルベート80乳化剤(ソルビタン系)ソルビタン+オレイン酸あり(平均20)親水側単独4品+増粘ポリマー原料と並ぶ化粧品3品・部外品2品の連結名
ポリソルベート20乳化剤(ソルビタン系)ソルビタン+ラウリン酸あり(平均20)親水側既存記事で解説
イソヘキサデカン油剤(炭化水素)炭素16の分岐アルカン(エステル結合なし)―油化粧品3品で増粘ポリマー原料と同じ製品に現れる・部外品2品の連結名の中
トリエチルヘキサノイン(本成分)油剤(エステル油・トリグリセリド)グリセリン+2-エチルヘキサン酸(分岐C8)×3―油8品すべてで独立した1行(化粧品5品・部外品3品)

(出典: 各成分の一次情報・DappNotes 商品マスター集計。系統分けは本クラスタで共有する整理)

この表から、本成分の位置は2点で読める。

1点目は、同じ「油」の中での系統差である。イソヘキサデカンは炭素と水素だけでできた炭化水素油で、分子の中にエステル結合を持たない(出典: PubChem『Isohexadecane』)。本成分はグリセリンと脂肪酸がエステル結合でつながったエステル油で、分子に酸素を含む。一般に、エステル油は炭化水素油より極性を持ち、紫外線吸収剤などの油溶性成分を溶かす役に使われやすい。高級アルコール工業が本成分の特長に「紫外線吸収剤の優れた溶解性」を挙げているのも、この性格と整合する(出典: 高級アルコール工業)。

2点目は、成分表での出方の違いである。イソヘキサデカンは、132製品中の化粧品3品で、(アクリル酸Na/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマーやオレイン酸ソルビタン・ポリソルベート80と同じ製品に現れ、部外品2品では連結名の一部になっている。この出方は、増粘ポリマーを油に分散させた原料(逆相エマルション型のプレミックス)の供給形態と整合し、その一部として入っている可能性が高い((アクリル酸Na/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマーの記事を参照)。これに対し本成分は、8品すべてで独立した1行として並び、3位・6位・8位といった上位にも現れる。処方者が油相の設計の中で単独で選んでいる油と読むのが自然である。

ここで注意したいのは、系統の違いから優劣を推測しないことである。エステル油と炭化水素油のどちらが肌に良いか、どの乳化剤が優れているかは、系統だけでは決まらない。使用感や安定性は、配合量と処方全体の組み合わせで決まる。表は優劣表ではなく、成分表を読むための地図として使う。

3.4 3つの名前と「オクタン酸」の紛らわしさ

本成分は、同じ物質が3つの体系で別の名前を持つ。

体系名前出典
化粧品表示名称(日本)トリエチルヘキサノイン花王ケミカル / 日清オイリオグループ
医薬部外品表示名称(日本)トリ2-エチルヘキサン酸グリセリル医薬部外品の成分表示名称リスト 平成20年版 連番1504 / 花王ケミカル
INCI名(現行)TriethylhexanoinCIR 2018 / PubChem
CIRの旧名TrioctanoinCIR 2018(「previously named Trioctanoin」)

2008年版の医薬部外品の成分表示名称リストでは、連番1504に「トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル」が載り、別名が「トリオクタン酸グリセリル」、簡略名が「トリエチルヘキサン酸グリセリル」とされている(出典: 医薬部外品の成分表示名称リスト 平成20年版)。本質欄は「2-エチルヘキサン酸とグリセリンのトリエステル」で、INCI名Triethylhexanoinの定義「triester of glycerin and 2-ethylhexanoic acid」(出典: CIR 2018)と同じ物質を指す。花王の原料情報も、INCI名TRIETHYLHEXANOINと医薬部外品名称「トリ2-エチルヘキサン酸グリセリル」を同じ製品に併記している(出典: 花王ケミカル)。

紛らわしいのが「オクタン酸」である。化学の命名で「オクタン酸」といえば、炭素8が一直線に並んだ直鎖の脂肪酸で、慣用名はカプリル酸である。2-エチルヘキサン酸も炭素は8つで分子式は同じだが、枝分かれした別の酸になる。旧名の「Trioctanoin」や別名の「トリオクタン酸グリセリル」の「オクタン」は、この2-エチルヘキサン酸を指している。

同じリストの中で、この区別ははっきり書き分けられている。

連番部外品表示名称本質(リストの記載)
1504トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル(別名 トリオクタン酸グリセリル)2-エチルヘキサン酸とグリセリンのトリエステル(C27H50O6:470.68)
1514トリカプリル酸グリセリルカプリル酸とグリセリンのトリエステル(C27H50O6:470.68)

(出典: 医薬部外品の成分表示名称リスト 平成20年版)

2つは分子式も分子量も同じだが、脂肪酸が分岐か直鎖かで別成分として扱われている。同じリストでは、2-エチルヘキサン酸セチルの別名が「オクタン酸セチル」とされるなど、2-エチルヘキサン酸のエステルに「オクタン酸」の別名が付く例が並ぶ。旧名に「オクタン」が残っていても、直鎖のカプリル酸のエステルと読まないことが、成分表を読むときの注意点である。CIRの報告書にも、直鎖C8のトリグリセリドは「Tricaprylin」として本成分とは別に載っている(出典: CIR 2018)。

商品での表記は、記号の選び方で3通りに割れている(§1.2)。

商品表示(商品の成分表のまま)「2」「-」の文字
ルシード 薬用パーフェクトスキンクリームEXトリ2-エチルヘキサン酸グリセリル全角全角ハイフンマイナス(U+FF0D)
murphy 薬用オールインワンジェルトリ2−エチルヘキサン酸グリセリル全角マイナス記号(U+2212)
MENS NULL 薬用オールインワンジェル モイストタイプトリ2‐エチルヘキサン酸グリセリル半角ハイフン(U+2010)

見た目はほぼ同じで、どれも同じ部外品表示名称を書いたものである。成分名で検索するときは、記号の違いで一致しないことがある点に注意したい。

3.5 トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリルとの違い

同じ「グリセリン+炭素8前後の脂肪酸×3」のトリグリセリドで、成分表でも同じ製品に並ぶことがあるのがトリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリルである。商品マスターでは、アスタリフト メン モノムに両方が入っている(本成分18位・トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル26位)。

項目トリエチルヘキサノイン(本成分)トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル
骨格グリセリンのトリエステルグリセリンのトリエステル
脂肪酸2-エチルヘキサン酸(C8・分岐・飽和)カプリル酸(C8)・カプリン酸(C10)(直鎖・飽和)
脂肪酸の出どころ合成の分岐酸。天然油脂にはほとんど含まれないヤシ油・パーム核油の脂肪酸を分別して使う
CIR 2018 での区分Branched chain triglyceridesLinear, mixed chain length saturated triglycerides
部外品表示名称トリ2-エチルヘキサン酸グリセリル(連番1504)トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリル(連番1511)

(出典: CIR 2018 / 医薬部外品の成分表示名称リスト 平成20年版 / 花王ケミカル / トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル記事の一次情報)

違いの核は、脂肪酸が枝分かれしているか、一直線かにある。一般に、脂肪酸に枝分かれがあると分子どうしが規則正しく並びにくく、固まりにくい油になる。本成分の原料で凝固点が-30℃以下と記載されているのは、この性格と整合する(出典: 花王ケミカル)。原料メーカーが挙げる「加水分解に対し安定」という特長も(出典: 高級アルコール工業)、エステル結合のすぐ隣に枝分かれがある構造と関係づけて説明されることがある。ただし、2つの成分の凝固点・粘度・加水分解のしやすさを同じ条件で比べた一次資料は、本稿では確認できていない。

酸化安定性については注意が必要である。油の酸化(酸敗)は主に脂肪酸の二重結合で起きるが、2-エチルヘキサン酸もカプリル酸・カプリン酸も二重結合を持たない飽和脂肪酸である。どちらも不飽和脂肪酸を多く含む植物油より酸化しにくい側にあり、「分岐だから直鎖より酸化に強い」と両者の差を言い切れる一次資料は確認できなかった。本稿では、酸化安定性を2つの違いとしては扱わない。

感触については、どちらも低粘度で軽い液状油として紹介される(出典: 花王ケミカル / 高級アルコール工業 / トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル記事)。同じ処方に両方が入っているアスタリフト メン モノムのように、2つは競合するより、組み合わせて油相の感触を調整する使い方もされる。どちらが肌に良い、どちらが軽いという優劣は、構造だけからは決まらず、配合量と処方全体で変わる。

4. 相性の良い・悪い成分

4.1 併用される成分

トリエチルヘキサノインは相溶性を特長に挙げられる基剤油で(出典: 日清オイリオグループ)、他の油と組み合わせて油相をつくることが多い。商品マスターの8本で並ぶ成分から、組み合わせ方を3つに分けて読める。

他の油(油相の仲間): ルシードではスクワラン・メチルポリシロキサン(ジメチコンの部外品表示名)・ワセリン、murphyではシア脂、HOLO BELLではアルガニアスピノサ核油・シア脂・ホホバ種子油・スクワランと並ぶ。アスタリフト メン モノムでは、同じトリグリセリドのトリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリルとシリコーン油のジフェニルジメチコンが一緒に入っている。植物油・炭化水素・シリコーンと系統の違う油を重ね、感触を組み立てる使い方である。

乳化剤・増粘剤(水と油をつなぐ側): オールインワンジェルやクリームでは、油相を水に分散させるための乳化剤や増粘剤と同じ処方に入る。クワトロボタニコにはセスキオレイン酸ソルビタン、ルシードには本成分と別行でイソヘキサデカン・ポリソルベート80を含む増粘ポリマー原料の連結名、DISMやアスタリフト メン モノムには(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマーが並ぶ。

油溶性の成分: 高級アルコール工業は、紫外線吸収剤の溶解性を本成分の特長に挙げている(出典: 高級アルコール工業)。日焼け止めや、ビタミンE(トコフェロール)などの油溶性成分を含む処方で、それらを溶かし込む基剤として使われる。

4.2 注意したい組合せ

トリエチルヘキサノインについて、化粧品処方で避けるべき組み合わせは、本稿で確認した一次資料では報告されていない。原料メーカーは、加水分解への安定性や他の油との相溶性を特長に挙げている(出典: 高級アルコール工業 / 日清オイリオグループ)。

実用上の注意は、成分どうしの相性よりも油分の重ね方にある。

  • 油の多い製品の重ねすぎ: 本成分が上位にあるオールインワンジェルやクリームのあとに、さらにオイルやクリームを重ねると、油分が多くなりすぎてべたつきやテカリにつながることがある
  • 美顔器との併用: 美顔器に使うジェルでは、油分の多い処方が機器側の設計と合わない場合がある。DappNotesの美顔器にオールインワンジェルは使えるかの記事では、本成分(部外品名)が成分表の上位にある製品を「乳液寄り型」の例として整理している。最終的な判断は機種の取扱説明書に従う

5. 使い方

5.1 推奨される使用シーン

トリエチルヘキサノイン配合の製品は、剤形ごとに本成分の役割が違うと考えて選ぶのが現実的である。

オールインワンジェル・乳液・クリーム: 本成分が上位にある製品は、油分を一定量含む乳液寄りの処方と読める。洗顔や髭剃りのあとにつっぱりやすい人、乾燥する季節に1本で済ませたい人の選択肢になる。下位にしか入っていない製品では、感触を整える補助の油として働いている。

ヘアトリートメント: 洗い流すトリートメントでは、他の油やコンディショニング成分と一緒に、髪の手ざわりを整える油として入る。

使い方は、各製品の標準的な使い方に従えばよい。オールインワンジェルなら洗顔後に適量を顔全体になじませ、べたつきが気になる場合は量を減らす。

5.2 期待できないこと・避けるべき使い方

トリエチルヘキサノインに期待できないことは、次のとおり。

  • 肌荒れ・ニキビの改善: 本成分は有効成分ではなく、これらの効能を本成分の働きとして期待することはできない
  • 成分名だけで使用感を決めること: 本成分が入っていても、処方全体でさっぱりにも、しっとりにもなる
  • 本成分を多く含む製品の重ねすぎ: 皮脂の多い人が油分の多い製品を重ねると、テカリやべたつきを感じやすい

避けたいのは、「合成の油だから危ない」「トリグリセリドだから天然油脂と同じでやさしい」といった、成分の出どころのイメージだけで製品を選ぶことである。製品が肌に合うかは、処方全体と自分の肌で決まる。

6. メンズ実用視点まとめ

メンズの成分表示でトリエチルヘキサノインを見かけたら、次の3点で読むと整理しやすい。

  1. 軽い感触の基剤油: グリセリンに分岐C8の2-エチルヘキサン酸が3つ付いた合成トリグリセリドで、低粘度で固まりにくい液状油。オールインワンジェル・乳液・クリームの油相を担う
  2. 順位は油分量の手がかり: 3位・6位・8位など上位にあれば油分を一定量含む処方、下位なら補助の油。ただし使用感は処方全体で決まる
  3. 部外品では名前が変わる: 医薬部外品では「トリ2-エチルヘキサン酸グリセリル」と表示され、「2」や「-」の文字は商品ごとに違う。旧名の「オクタン酸」は直鎖のカプリル酸ではない

皮脂が多いのに洗顔後はつっぱる、というメンズによくある肌では、油分をどれだけ補うかの加減が使用感を左右する。本成分はその油分を担う代表的な基剤油の1つだが、製品選びでは成分表の順位と、実際に使ったときのべたつき具合をあわせて見るのが確実である。

7. よくある質問(FAQ)

Q1. トリエチルヘキサノインはどんな働きをする成分ですか?

油性基剤・エモリエントとして働く油です(出典: CIR 2018 / 花王ケミカル)。肌や髪の表面に薄い油膜をつくって水分の蒸発を抑え、なめらかに整えます。低粘度で、他の油となじみやすく、紫外線吸収剤などの油溶性成分を溶かす基剤としても使われます。

Q2. 「トリ2-エチルヘキサン酸グリセリル」は別の成分ですか?

同じ成分です(出典: 医薬部外品の成分表示名称リスト 平成20年版 / 花王ケミカル)。化粧品では「トリエチルヘキサノイン」、医薬部外品では「トリ2-エチルヘキサン酸グリセリル」と表示します。部外品の商品では、「2」が全角か半角か、「-」がどの記号かが商品ごとに違いますが、どれも同じ名前を書いたものです。

Q3. 「Trioctanoin」「トリオクタン酸グリセリル」はカプリル酸のトリグリセリドですか?

違います。どちらも本成分の旧名・別名で、「オクタン」は枝分かれした2-エチルヘキサン酸を指します(出典: CIR 2018 / 医薬部外品の成分表示名称リスト 平成20年版)。直鎖のカプリル酸(オクタン酸)のトリグリセリドは、部外品名「トリカプリル酸グリセリル」、INCI名「Tricaprylin」という別の成分です。分子式は同じですが、脂肪酸の形が違います。

Q4. トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリルとは何が違いますか?

どちらもグリセリンに炭素8前後の脂肪酸が3つ付いたトリグリセリドですが、脂肪酸の形が違います。トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリルは直鎖のカプリル酸(C8)・カプリン酸(C10)、トリエチルヘキサノインは枝分かれした2-エチルヘキサン酸(C8)でできています。違いの詳しい読み方は§3.5を参照してください。どちらが優れているかは、成分の構造だけでは決まりません。

Q5. 肌に安全な成分ですか?

米国CIRは2018年に、本成分を含むトリグリセリド51種を現行の使用実態・濃度で安全と結論しています(出典: CIR 2018)。原液でのウサギ皮膚刺激なし、モルモットの感作試験で陰性、ヒト25名で刺激なしといったデータがあります。一方、使用濃度での刺激・感作データの追加提出はなく、パネルは証拠の重みで判断しています。製品には他の成分も入るため、合わないと感じたら使用を中止してください。

Q6. 代謝物の2-エチルヘキサン酸がEUで規制されたと聞きました。この成分も禁止ですか?

EUでは2-エチルヘキサン酸とその塩が生殖毒性区分1Bに分類され、化粧品の禁止物質リストに「2-ethylhexanoic acid and its salts」として加わりました(出典: Commission Delegated Regulation (EU) 2023/1435 / Commission Regulation (EU) 2023/1490)。この記載はエステルを名前に含んでいません。エステルである本成分の扱いがどう整理されているかは、本稿では一次資料で確認できていません。酸の分類をそのまま本成分の危険性と読み替えることはできず、日本の製品の成分表で本成分を見かけても、それだけで避ける根拠にはなりません。

Q7. 成分表の上位にあると、べたつく製品ですか?

上位にあれば油分を一定量含む処方の手がかりにはなりますが、べたつくとは限りません(出典: DappNotes 商品マスター集計)。使用感は油の総量や他の油、増粘剤・乳化剤の組み合わせで決まります。べたつきが気になる場合は、少量から試して量を調整してください。

8. まとめ

トリエチルヘキサノインは、グリセリンに枝分かれした炭素8の2-エチルヘキサン酸が3つ付いた合成のトリグリセリドで、低粘度で固まりにくいエステル油である(出典: 花王ケミカル / PubChem)。油膜で水分の蒸発を抑えて肌をなめらかに整えるエモリエント、油相の基剤、紫外線吸収剤などを溶かす溶剤として配合される。CIRは2018年に、本成分を含むトリグリセリド類を現行の使用実態・濃度で安全と結論している(出典: CIR 2018)。

名前は、化粧品で「トリエチルヘキサノイン」、医薬部外品で「トリ2-エチルヘキサン酸グリセリル」、CIRの旧名で「Trioctanoin」と3つある。旧名や別名の「オクタン」は直鎖のカプリル酸ではなく、分岐した2-エチルヘキサン酸を指す。

商品マスターの8本では、化粧品5本・部外品3本のすべてで独立した1行として並び、HOLO BELL 3位・murphy 6位・ルシード 8位と、油相の主役級の位置にも現れる。プレミックスの一部として入るイソヘキサデカンとは、油の系統(エステル油と炭化水素油)も成分表での出方も異なる。ただし、系統や順位から使用感や肌への良し悪しを断定することはできず、処方全体で判断するのが実用的な読み方である。

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